
5月19日(木)21時~ヤマヒロさんとTwitterスペースをしました♪
—ヤマヒロさんのご紹介—
ICU主任経験を活かし、看護師さんのための相談コミュニティの管理人をされています。ご自身の看護師経験を余すところなく後輩たちにgiveする優しい大先輩です!
ヤマヒロ@看護師|看護師を支えたい人 (@icumensnurse) / Twitter
ヤマヒロさんの看護師のキャリアのお話をきっかけに、実現した今回のスペース対談。助産師に興味のある方、他職種の方にも助産師の魅力が伝わるようなお話ができたか不安でしたが、たくさんの方に来ていただき嬉しかったです♡
スペースの録音は残っていませんので、この対談の要約や補足情報をこちらの記事にまとめていきます。
助産師とは? どんな職業なの?



助産師は、⼥性やその家族に寄り添い⽣涯にわたる⼥性の健康を⽀える医療専⾨職です!
日本における助産師の法律と定義
「助産師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、助産又は妊婦、じよく婦若しくは新生児の保健指導を行うことを業とする女子をいう。
保健師助産師看護師法 第一章 総則 第三条
ちなみに男子はなれません…! 海外では、アメリカやイギリス、オーストラリアでは男性も助産師になれるようです。
『助産師』は英語でMidwife(ミッドワイフ)といわれており、『女性とともに』という意味があります。
Midwifeの語源は、Mid=共にいる(寄り添う)、Wife=女性、つまり『寄り添う女性』のこと。
日本では『産婆』という呼称で昔から親しまれていました。明治時代から国家資格となり、助産師になるための教育が本
格的に始まり今日に至ります。
助産師の多くは、病院で活躍していますが、「助産所」を開設(開業)することもできるのが特徴です。全国に約3.7万人の助産師が活躍しています。
さきほど、「助産所」を開設(開業)できるとふれましたが、
助産所を開業出来る助産師は、守秘義務において医者等と同じ枠に分類され、刑法になります。
保健師助産師看護師法の第42条の2には保健師と看護師と准看護師の守秘義務について記載されていますが、助産師は記載されていません。
助産師の仕事内容は?
助産師の仕事は多岐にわたります。ツイートだと、140字なのでギュッと助産師の仕事を凝縮した感じになっていますが…助産師の働く場所や環境は多様であるため、お伝えできていない助産師の仕事もあるように思います。
私は、病院で働く助産師ということもあり、対談では『分娩介助』のお話や入院中の『授乳支援』についてお話しました。
とても個人的な内容になりますが、私が普段行っている仕事内容についてお伝えすると…
以上、病院助産師のお仕事のまとめでした。他にも、あるかもしれませんが…病院勤務以外にも助産師の活躍する場は広がってきているので、ぜひ興味のある方は一緒に助産師として働きませんか?
助産師の魅力
私が思う助産師の魅力です。他にも魅力はたくさん、助産師の数だけ、魅力があると感じています!
助産師になって良かったこと
私自身、助産師になって良かった♡ 心からこの仕事が好き♡ と胸を張って言えます。少しだけ、よかったことは書ききれないくらいたくさんありましたが、一部紹介します。
他にも関わった妊産婦さんに『ありがとう』と言って頂くたびに、 助産師になって良かった♡ って気持ちが溢れます。
あとは、『職業を助産師』とお話すると
お産の時、そばで腰をさすってもらって、ありがとうごじました。助産師さんには感謝しかないです。
妻がお世話になったんです。ありがとうございます。
と、私自身がケアしていない方にも感謝していただくことがあります。これは助産師の役得だな~と思います。
助産師にはどうやってなるの?
さて、助産師のお仕事内容や魅力を知って、助産師になりたい!と思った方朗報です♡
これから、『助産師になる方法』をまとめていきます。
助産師になるには看護師免許を取得していることが必須となります。4年生大学で看護師・助産師免許を同時に取れる学校もあります。
まず看護師になるための勉強をし、さらに1〜2年間、助産師教育機関で学ぶ必要があります。卒業・修了すると、助産師国家試験受験資格が得られます。
助産師教育機関はたくさんありますが、『短大』・『大学の別科』や『大学の専攻科』、『専門学校』、『養成学校』という名称がつく助産師教育機関は1年間かけて助産について学ぶ
『大学院』が2年間かけて助産について学び、研究を行うという特徴があると思います。



助産学生さんとの対談スペースで助産師学校受験についてお話しています。


第2~6弾のスペース記事は只今準備中です!
助産師国家試験受験資格が得られる学校一覧
助産師国家試験受験資格が得られる学校はどうやって探したらいい?
一覧が分かるおススメのWebサイトのリンクを貼るので、参考にしてください。
学校の区分で一覧を探すなら…文部科学大臣指定(認定)医療関係技術者養成学校一覧(令和2年5月1日現在)
https://www.mext.go.jp/content/20210323-mxt_igaku-100001205_3.pdf
他にも地域別で探すなら…
全国助産師教育協議会 | 正会員(会員校)一覧 (zenjomid.org)
【2022年度最新】助産師学校一覧【全国版】 | 保健師・助産師学校受験対策講座(看護大学編入含む) | 東京アカデミー難波校 (tokyo-ac.jp)



全国助産師教育協議会や東京アカデミーのページからは、各学校のページに飛べるから、情報収集しやすいです!
東京アカデミーの一覧は、大学院の学校情報はありません。
1年間で助産師のライセンスを目指す方はこちらから情報収集するのが早いと思います。
現在、NCPR:新生児蘇生法普及事業は約200校あるそうです。
また、各学校によって助産師国家試験受験資格以外にも取得できる資格があります。
例えば
- NCPR(新生児蘇生法)
- 受胎調節実地指導員資格
- ベビーマッサージ など…
「受胎調節実地指導員」とは、女子に対して厚生労働大臣が指定する避妊用の器具を使用する受胎調節の実地指導を行う者として、助産師、保健師、又は看護師のいずれかの免許を持ち、都道府県知事の認定する講習を修了し、認定された人のことです。



私は大学時代にNCPRのBコースを取得しました!
助産学校進学に関する質問
学費は?
上記の一覧で検索したところ、一番安いところは静岡県の専門学校で34万円でした。300万とか学校によって学費はいろいろなので、志望校をピックアップした後に、各学校の募集要項などから情報収集することをおススメします。
私の場合、大学の学費以外で助産実習の費用で、10万くらいかかりました。その他の雑費として、夜間の待機で自宅から病院にいくタクシー代を実習生全員で割り勘して1~2万くらい要した記憶があります。
働きながら通える?
たぶん難しいと思います。働きながら、資格取得した先輩もいますが…現在はそのような学校はあるのかな~。
調べていく中で、大学院ではないけど、1年のカリキュラムを2年かけて学ぶコースがある東京の専門学校を見つけました。もしかしたら週に3日のペースとか働けるかもしれませんが…助産実習が始まると働きながらってやっぱり難しい気がします。
助産学校は産科経験者が有利?
分かりません。ですが、大学の別科や大学院の進学に関しては、内部進学者は外部進学者より有利というお話はよく聞きます。
ヤマヒロさんの質問から、『混合病棟化』と『助産師の看護について』私が思うこと
産科にも看護師はいますか?
産科で活躍されている看護師はたくさんいますよ。看護師と助産師の割合に関しては、正確なデータを探すことができませんでした。結論からいうと、病院によると思います。うちの病院だと産科の看護師は0.5%です。
逆に、助産師として入職したけど、産科に配属にならないというケースも一定数見聞きします。
これも私の経験になるので、参考になるか分かりませんが…
助産師15人入職に対して、10人が産科、5人がNICUに配属という割合でした。
ちなみに月100件以上分娩がある病院に勤務していますが、混合病棟なので他科の患者さん(もちろん女性)もたくさん入院しています。
少子化もあり、全国的に混合病棟の割合が進んでいます。厚生労働省のデータでは約8割が混合病棟のようです。
今後、自己研鑽の方向を助産だけにこだわらず、看護全般に広げられるようになりたいと私は考えています。
だからこそ、助産師ですが他科の患者さんの看護を実践する機会がある『混合病棟』に感謝している面もあります。『混合病棟』は、ネガティブな側面もありますが…
今後の社会の流れを考えると「産科なんで認知症のおばあちゃんの看護はできません」なんて言えないだろうと思っています。産科という特殊な専門領域でいたからこそ、専門性を高めるために自己研鑽してきましたが、他の領域の看護を学ぶチャンスともとらえています。



だから、ヤマヒロさんのような看護師さんに看護についてもっと学んでいきたいと思っています。
助産師として働き始めて9年目になりますが、他部署の同期たちは消化器や循環器、手術室や救急と人事異動をきっかけに看護力を磨いているんですよね。たまに委員会とか研修であったら、本当に頼もしくて…
みなさん優しいので、混合化が複雑化してきている近年は特に、教えてもらうことばかりで感謝しています。看護師さんには、周産期以外の看護をする上では、助産師というより同じ看護師なので、遠慮せず指導して頂きたいと思っています。たまに、助産師さんって線引きされる時に少し寂しさを覚えるというか…



スペースでは、看護師さんのリスナーさんも多く来て頂いたので、感謝を伝えられて嬉しかったです。ヤマヒロさん、ありがとうございます。
実際に現場でも、褥瘡ができてWOCさん(皮膚・排泄ケア認定看護師さん)に来ていただいたり…婦人科のリンパ覚醒後の浮腫のケアに乳がん看護の認定看護師さんに来ていただいたり…産科という特殊病棟ですが、専門・認定看護師さんの力をお借りする場面や機会がドンドン増えています。
助産師の給料 リアル
これは、私の周り&私自身のお話で恐縮ですが…
看護師のお給料に『助産師手当』という形で+1~1.5万円のお給料が一般的だと思います。
病院勤務助産師に限られてしまいますが…
手当に関して補足すると
『アドバンス助産師手当』として、+1万円の病院もあれば…
『分娩件数1件につき1000~3000円の手当』がつくところもあれば…
『院内助産分娩1件につき5000円』というところも。
分娩件数のカウントに帝王切開を含む、含まないの違いや
夜勤で3件以上の分娩があって手当が発生するといった病院もあり…
結論からいうと…病院によって手当は様々です。
助産師に必要な力
よく助産実習で助産学生さんから、このような質問を頂きます。



助産師として必要な力はありますか?
これがないと『助産師になれません』と否定したいのではなく、先天的な才能のようなものでもなく、
私自身助産師として働く中で身に付いた力は助産師として必要な力だと常々感じています。
結構、マインドに近いことばかりなので、助産学生の時から意識して損はないと思います!
助産師のキャリアアップは?
キャリアアップや助産師としての働き方や活躍の選択肢をここで一部ですが、紹介したいと思います。
アドバンス助産師
CLoCMiPⓇ(助産実践能力習熟段階)レベルⅢを認証された助産師は『アドバンス助産師』と呼ばれます。
日本助産師評価機構
助産師ラダーのレベルⅢを認証されているということは、自律して助産ケアを実践できるといえます。
新規申請までも要件がたくさんあり、5年間の更新制なので…助産師として自己研鑽し続ける必要があります。
私自身、更新に向けて『学会参加』や『研修受講』中です!
アドバンス助産師について、私の経験も含めてもっと詳細に書いている記事がこちら↓
申し訳ございません。ただいま、編集中です。
開業助産師 助産院
開業されている助産師さんもたくさん活躍されています。母乳を専門にされていたり、妊婦健診~分娩まで幅広く取り扱われていたり…『開業助産師』も『助産院』も、それぞれ強みや個性があって面白いです♡
産後ケア実務助産師
『産後ケア』は社会でも少しずつ認知度を高めつつあると思います。
『ワンオペ育児』・『孤育て』というワードからも、助産師が産後ケアを行うニーズが年々高まっていることを感じます。
私の友人が『産後ケア』に興味があり、『産後ケア実務助産師』について教えてもらいました。友人は『産後ケア』を実施しているクリニックに転職するも『分娩介助』をメインに担当する日々だったようです。旦那さんの転勤をきっかけに、クリニックを退職。もう一度『産後ケア』を実施できる環境を探し、『産後ケア実務助産師』について知ったようです。
『産後ケア実務助産師』について、助産師会からの引用がこちら↓ リンクも貼っておきます。
令和元年12月6日に母子保健法の一部を改正する法律が公布されました。この法律において、出産後1年を超えない女子及び乳児に対する産後ケアの実施が市町村の努力義務として法定化され、令和6年度末までに全国展開を目指すこととされました。また、産後ケアガイドラインでは、産後ケアは、助産師等の看護職が中心となり、母子への支援を行うこと、ケア実施者は定期的な研修を受けることが明示されています。
公益社団法人 日本助産師会
本会では、2020年度から、要件を満たした助産師を日本助産師会の産後ケア実務助産師研修修了者とする制度を開始しました。以下に申請方法の詳細を紹介いたします。
産後ケア実務助産師研修について|研修会・セミナー|公益社団法人 日本助産師会 (midwife.or.jp)
研修受講のために『助産師会』に加入する必要があるそうですが、研修はとても充実しているようです。
私自身、現在『助産師会』に所属していませんが…以前から『助産師会』に興味はありました。
時々、学会に参加してこんな学べる環境があったらいいかな~と思いつつ、敷居が高い印象を勝手にもっていました。



友人の話を聞いて、『助産師会』いいな~って思いました♪
日本助産師会に入会する=都道県の助産師会にも所属することになります。つまり、入会金+年会費用は、日本助産師会+各都道府県助産師会分必要であることは注意点です!
企業助産師
『企業で働く助産師さん』には、2つパターンがあると思っています。
①助産師が起業している
②企業で助産師という特性を生かして働く
以前、某搾乳機の会社の方が製品説明に病院に来られたことがあったんですが…その方は企業で働く助産師さんでした。
『産業看護師』という職業があるように、今後企業に『助産師』が活躍する場が増えてくるかもしれませんね♪
助産学校教員
未来の助産師を育てる『助産学校の教員』—素敵な職業ですよね♡
真っ先に自分を育てて頂いた学校の先生を思い浮かべるのですが…実習が夜間もあったので、学生が院内待機していて、お産に呼ばれたら、先生すぐに駆けつけてくれたんですよね。オンコールしながら、昼間は講義したり、実習担当したり、めっちゃハードだったと思います。もう、先生には感謝と尊敬しかありません。
原点に返る 私が助産師になった理由



最後に、少しだけ『私が助産師になった理由』もお話します。全然参考になりませんが…
私は『おばあちゃんっ子』でよく祖母の通院に付き添っていました。というより、連れらていたが正しいかな?
私の目線にしゃがんでお話してくれた看護師さんが大好きで…『看護師』にすごく憧れていたんですよね。小さい時から、勝手に『看護師』という職業を身近に感じていました。そして、高校生2年生の夏休みに『看護体験』に参加する機会があって…そこで助産師にはじめてなりたい!と決意しました(笑)
というのも…たまたま見学先が『産科』に決まって…希望と違う~と内心思いながら病棟に行ったのを覚えています。師長さんに病棟案内受けている時に、助産師さんに呼ばれて…お産見れたんですよ。
最初は『私なんかお産に入って大丈夫なん?』って思っていました。
分娩室に入ると緊張感があったのですが…赤ちゃんが生まれるという感動の場面に温かさを感じました。
喜びとか感動もそうですが…『産婦さんの隣から見た助産師が輝てみえた』っていうのが最初に『助産師目指そう』と思った理由かもしれません。なんて私は単純な人間なのでしょう(笑)番外編は終了です。お付き合い頂き、ありがとうございました♡
最後に
ヤマヒロさん―助産師についてお話しする機会を頂き、ありがとうございました!!
まだまだお伝えできていないことばかりですが…とりあえず
助産師の仕事が大好き
助産師になって良かった
と声を大にして伝えたいです♡
そして、少しでも『助産師に興味を持ったそこのあなた』—助産師として一緒に働きませんか?
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